「まぁ、手荒なご挨拶だったことはお詫びしますケドぉ」


「お詫びで済むと思って……」


「で、エース有栖川日向をちょっくらお貸し願えますかねぇ?」



っ……こいつ、あたしの話全然聞いてない!


あろうことか全く隠す素振りも見せず、名指しで日向を出すなんて。



「貸すわけないでしょ。日向に用なら、ガーディアンリーダーのあたしを通してからにしなさい」


「いやはや怠慢勝負に口を出すのは、如何なものか……。ボクがしたいのは、あくまで1vs1。エースとボクの戦闘交渉に首を突っ込まないで頂きたいもんですよぉ」



ああ、なるほど。


あたしと恭也の顔が歪む。


こいつはいつかなっちゃんが言っていたあの属種のやつだ。間違いない。



「葛鬼神楽……あんた、スター狩りね」



にやり、と葛鬼の口角がピエロのように不気味に上がる。