────ダダダダダッ!
フィールド上を全速力で駆け回るあたしを、容赦なく追いかけてくる銃の音。
絶妙なタイミングで交わしながら、間を見て岩肌を使い宙へ飛び上がり、逆さまの状態で打ち返す。
必要なのは判断力。反射神経。スピード。
戦闘がはじまってからまったくもって鳴り止まない銃声は、いつまで経っても互角を引きずっているようだけど、そろそろ終わりだ。
「うりゃああああ!」
「なーに、それ。そんなの避ける気にもならないじゃん、もっと早く動けないの〜?僕もうけっこう飽きてきちゃったよ〜?」
背中に羽でも生えているんじゃないかと思うほど、身軽に岩場を飛び回る相方は、ふとこちらの視線に気づいてピースサインを送ってきた。
もういいよ、と声が聞こえた気がして、あたしはフッと笑って返す。