新撰組と闇を抱える少女

『やめて...やめて...やめて!!』
『うるさい!黙れ!お前何ていらないんだよ!』
『そうよ!雅之さんの言う通りよ!』
まただそう私はいらないんだ
でも死なせてくれない
助けて助けて助けて
誰か!
誰か?
誰が助けてくれる?
横のおじさん?
近所のおばちゃん?
誰も見ない振りをしている
自分は自分で守らないと
警察に言おう
きっと助けてくれる
きっときっと
父と母を止めてくれる
多分いや絶対
自分でやらなくちゃ
自分が自分でなくなる前に



心に決めて電話する
『もしもし警察です。どうしましたか?』
『助けて下さい』
『どうしたんですか?』
『毎日毎日暴力を振られて死にそうです。助けて下さい』
『分かりました。では自分の家の住所は分かりますか?』
『はい。住所は、xxxです』
『分かりました。すぐに行きますから家の外で待ってて下さい』
『分かりました』


少女の通報により少女の両親は捕まった
捕まる前父と母
『お前なんていなければ!』
『死んでしまえ!ハッハッハ 1人では行けてけないくせに!』
そう叫んだ
みんな少女が可哀想だと思っていた
でも少女は泣くことも、怒ることもしなかった
少女の目は感情を持っていなかったのだ
はぁー
胸クソ悪い夢見た
朝か
起きなくては
そう思いながら少女は体を起こした
私の名前は櫻井旬
こんな名前でも一応女の子だ
制服に着替えて学校に行った
いつもどうり朝歩いていると黒猫がいた
《確か黒猫を見たら3歩下がるんだったけ?》
何て思いながら歩いていると
横から車が走ってきた

あぁー
迷信だと思っていたけどホントだったんだ
まぁいいけど人生に悔いはない
さよなら
痛みが来るかどうか待っていても全然来なかった
目を開けてみると
そこには道路も車もなく
町屋が広がっていた
『わぁー!ここどこ?』
そしたら前から刀を持ったおじさん達が歩いてきた
『そこをどけ!』
いきなり声を上げて怒鳴ってきた
おじさん達の着ている服を見ると時代劇とかでよく見る和服を着ていた
『日本語が分からないのか?』
また怒鳴ってきた
『髪の毛が金色だ!』
『メリケン人か?』
『おい!そこの餓鬼』
餓鬼と言われた旬はきずけば怒鳴り返していた
『誰が餓鬼だと?』
旬の感情のない目を見たおじさん達は一瞬ひるんだか
『誰に言っているのか分かってるのか?』
と言い返してきた
そしたらおじさんBが
『俺達は武士様だぞ!』
『お前達が住んでいる街を守っているのは俺達だぞ!』
『わきまえろ』