電柱を伝って降りる俺を、
ギャラリーの人達は口々に、

若いから次がある、
まだ頑張れ、

など、
拍手で迎えてくれた。

そしてお巡りさんに、
まぁ、色々あるんだろうが、
こんな事しちゃ嫌われるだけだぞ。
とにかく今回は名前だけ聞いとくから。遅いし、帰りなさい。

と言われて、

補導もせずにお巡りさんは
帰してくれた。