「そう……だな」
「で、知ってて止めようとしないのももっとおかしいよな?」
「…………」
ここで黙り込むなよ。
でも、逆にここまで言われたらもう俺があの担任を殴った理由もわかるだろ。
だが、もう一押し。
このまま、あいつが担任をやり続けるのは俺の気が済まない。
「それに、高野は沢田のことクラスのオモチャみたいな言い方したんだぜ?これでも俺だけが悪いって言うのかよ」
「わかった。高野先生は一週間の停職とする。もちろん、お前は二週間、停学だからな」
停職……?
それで済むのか、あいつ……
ダメだ、絶対に。
あいつに教師を続ける資格なんて、ないんだ。
いや、停職でいいや。
どうせ、戻ったらあのガキみたいな頭をしたクラスメートが担任いじめ、やるんだろうし。
俺の仕事はここまで、だな。
「帰る」
「い、家から出るなよー」
注意が信じられないくらい軽い。
ちょっとやり過ぎたか。
いや、あれくらいやんねーとダメなんだよ、やっぱ。