「目無しが自殺しかけたって!」



沢田の家に行った次の日。


どこで手に入れたか知らねーが、女子生徒が教室に入ってそう叫んだ。



……もしかして、俺のせい?


昨日、余計なことしたから……



「えー、マジー?」


「どーする、これから退屈じゃん」



すると、そんな声も耳に届いた。



沢田のいじめは、お前らにとっての暇つぶしだったのか……?


そんな軽い気持ちのせいで、あいつはあんなに苦しんだっていうのか……?



なんだよ、それ。


絶対におかしいだろ。



って、俺も人のこと言えるような立場じゃねーか……



「ね、担任をターゲットにするってどう?」


「あ、それいいね!」



……は?


こいつら頭おかしんじゃねぇの……?



すると当の本人、担任登場。



だが、誰一人席に着こうとしない。


というか、むしろ騒がしくなった。



なんだ、これ。


小学生かよ。


こんなことして、なにが楽しいのかまったく理解できねーんだけど。



「おい、お前ら!何やってんだよ、座れ!」