なんでもいいから離して!



じゃないと……



あー、時すでに遅しだよ!


目の前がクラクラして……


気、抜いたら倒れちゃう!



あと少し……


もう少し我慢したら……


そしたら、保健室に行けるから……



「なあ、君。そろそろなにか言おーぜ?」



彼は力を入れつつ、私の顔を見ようとしてきた。


離してほしい……


てか、そんなに見ないで……



あ、もう無理だ……



私は我慢しきれなくて、気を失ってしまった。




「ん……」



あれ……?


ここ、ベッドの上……



てことは、保健室?


でもなんで……?



「お、目ぇ覚めたか?」


「……!?」


男の人!


私は慌てて布団を被った。



「ここまで嫌がられんの、初めてなんだけど。お前、名前は?」