私はまたたく間に女子に囲まれた。
うぅ……
この状況、嫌な記憶しかないよ……
「目無しのくせに、無視とかありえないんだけど」
「なに考えてんの?」
「なんか言ったら!?」
やば、恐怖がよみがえって泣きそうなんだけど。
「おー、すげぇな」
なに、偶然!?
にしてはできすぎか。
ピンチなとき、ってか、泣きそうになってるときに助けられるの、二回目なんだけど!
「女子ってこうやっていじめてんだな。男子のいじめが可愛らしく見えるわ」
「なに!?邪魔しな……キャーっ!」
文句言いかけて悲鳴?
なんですか、それ。
とにかく、今のうちに……
「逃げんなよ、っと」
逃げられませんでした。
彼に腕つかまれたので。
てか、ヤバイ!
「おーい。俺のことも無視?」
そうじゃないけど……