あれから二年が過ぎた。
美琴とは連絡もとってないし、そもそも会えてない。
俺というと、あれからこれでもかってほど勉強して、大学受験。
んで、第一志望だった小学校の近くにあった大学に合格。
今はあの家を出て、昔住んでたアパートで一人暮らし。
そして、そろそろ美琴と会いたいなと。
ま、いつものように思ってはいたけど。
つーわけで、SNSで美琴に呼びかけることにした。
『十三時、初めて君と話したところで待ってる。君に、会いたいんだ』
あえて、日付けは書かないことにした。
美琴が俺のアカウントを見てるかどうかも、わかんねーし。
俺はこれを投稿した次の日から、毎日欠かさず美琴に初めて話しかけた場所で待った。
何人かここに来たものの、美琴が姿を現すことはなかった。
投稿してから二週間。
さすがに今日で諦めようと、ネガティブ状態であの場所に行った。
今の時刻は十三時半。
やっぱ来ねーよな……
そう思って帰ろうとすると視界に女性の靴が目に入った。
まさかと思い、わずかな期待を心に抱いて視線を上げる。
そこには優しく微笑む、愛しい君が立っていた。