『それが、あんたらにしかできない“リンク”かぁ……、面白いもん見れたわ』

そんなことを言っているスロウスだけど、興味がないのかそれとも眠いのか大きくあくびをする。

『これが、私と雪菜がリンクした姿よ。と言っても、姿はほとんど私と変わらないけど』

「その口調……、もしかしてシアンか?」

『シアンでもあり雪菜でもある。リンクした状態の時、意識は二つある。今はシアンの意識が出てきているが、雪菜の意識が出ることもあるのよ』

「えっと……つまり?」

ソレイユは呆れた表情で言う。

『簡潔に言うと、シアンが雪菜の体を使って闘うことが出来るってことだ』

「あ、なるほど」

ソレイユは軽く溜め息をついた。

そしてソレイユは私を見て言う。

『シアン、死ぬなよ……』

『……分かってるよ』

ソレイユに微笑み返し鞘からアジュールを抜く。

そして、スロウスに向かって走り込みアジュールで斬りかかる。

『たく、めんどくせえ……』

スロウスも剣を出し私を迎え撃つ。

『へぇ、面白いもの持ってるね』

『君たちと同じものだよ』

スロウスは、アジュールごと私を押し返す。

私は、後方へと飛び構える。

『それは、アクが作ったものなの?』

スロウスにそう問いかけるが、本人は答える気がないのか、私との間をつめる。

そして剣が再びぶつかり火花が散る。

『話すのめんどくせえから、言わねぇ』