☆☆☆
『ねえ、お姉ちゃんは何で闘うの?』
小さい頃の俺が、姉さんにそんな事を聞いていた。
『奇跡たちの未来を守るためだよ』
『僕たちの?』
姉さんの隣には、青い輝きを放つ妖精が一人居て、優しく微笑んで俺を見下ろしていた。
『だから、奇跡は大人しくお母さんたちと待っててね』
『うん!』
そして元気よく返事をする俺だった。
でも、その日姉さんは帰ってこなかった。
あいつが世界を滅ぼすまでは、みんな普通に生活していたんだ。
姉さんだって、直ぐに帰ってくると思っていた。
だけど、俺が見たのは世界を滅ぼそうとしているあいつを、姉さんが全ての力を使って止めたとこだった。
自分の体を犠牲にして、滅びていく世界を守った救世主──。
でも俺はそんな世界を恨んだ。
確かに、姉さんのおかげで世界は守られた。
だけどそんなの数年で壊れた。
あいつがまだ生きているからだ。
そして、姉さんが守った世界を壊そうとしている。
姉さんの他にもあいつと闘っている人たちは居た。
でもみんな死んだ。
姉さんの想い人だった人も、母さんも父さんも、友達もみんな……死んだ。
世界は、世界を守るために姉さんを縛り付けている。
姉さんのおかげで、俺たちが住んでいた所は、今のあいつでは手出し出来ない。
しかしそれも時間の問題だ。
『ねえ、お姉ちゃんは何で闘うの?』
小さい頃の俺が、姉さんにそんな事を聞いていた。
『奇跡たちの未来を守るためだよ』
『僕たちの?』
姉さんの隣には、青い輝きを放つ妖精が一人居て、優しく微笑んで俺を見下ろしていた。
『だから、奇跡は大人しくお母さんたちと待っててね』
『うん!』
そして元気よく返事をする俺だった。
でも、その日姉さんは帰ってこなかった。
あいつが世界を滅ぼすまでは、みんな普通に生活していたんだ。
姉さんだって、直ぐに帰ってくると思っていた。
だけど、俺が見たのは世界を滅ぼそうとしているあいつを、姉さんが全ての力を使って止めたとこだった。
自分の体を犠牲にして、滅びていく世界を守った救世主──。
でも俺はそんな世界を恨んだ。
確かに、姉さんのおかげで世界は守られた。
だけどそんなの数年で壊れた。
あいつがまだ生きているからだ。
そして、姉さんが守った世界を壊そうとしている。
姉さんの他にもあいつと闘っている人たちは居た。
でもみんな死んだ。
姉さんの想い人だった人も、母さんも父さんも、友達もみんな……死んだ。
世界は、世界を守るために姉さんを縛り付けている。
姉さんのおかげで、俺たちが住んでいた所は、今のあいつでは手出し出来ない。
しかしそれも時間の問題だ。