【愛斗】

「おい!開けろ愛羅!」

僕は私服に着替えて、今は愛羅の部屋の前に立っている。

「おい!愛羅!」

曲の音量のせいか、僕の声が聞こえていないみたいだ。

きっとこれも愛羅の作戦なのだろう。

「こうなったら……」

僕は、あらかじめ用意しておいたある物を取り出す。

「さすがに愛羅もこれを人質に取られたら、僕の言うことを聞くよね?」

僕は、もう一度愛羅の名前を叫んだ。