そして、エンヴィーとプライドの話しを聞いていなかったのか、ラストとグラトニーは驚いた表情を浮かべている。

ラースは、拳に力を込めると言う。

『はい……。その通りでございます』

『そうか。君が本気を出して闘うところ楽しみにしてるよ』

『はい。妹と弟の敵は必ずこの手で取ってみせます』

『期待している』

俺は、マントを翻す。

『ラース、グラトニー。着いてきてくれ』

俺は、二人を連れてルルの部屋へと向かう。

『さぁ、準備は全て整っている』

あとは、ルルの体から鍵を作り出しこの世界を壊すのみ。

だが、ルルだけの力じゃ鍵は完成しないんだ。

シアン、君がいないとね。

第2のヴィーナスとなったルルの力と、君の中に眠っているヴィーナスの力を合わせないと鍵は完成しないんだ。

『第2ラウンド、最終幕の幕開けだ』