奇跡の言う通り、ジェネシスの存在を誰もが知らなかったように、精霊銃の存在だって誰も知らないものだったかもしれない。

「別に、シンクを八人目の守護妖精だなって思ってくれなくても良い。だが、思ってくれた方が都合がいいんだよ」

「都合がいい?」

「アクや七つの大罪たちは、守護妖精は七人しかいないと思っているだろう。そん中、異例の八人目の守護妖精と名乗る存在が現れたら、あいつらは慌てるだろ」

「な、なるほど」

「それに、あいつらはアクを含めれば八人。そして、俺とお前たちを含めればこちらだって八人になる」

『でも、最近オルドのところにプライドとエンヴィーが運ばれたて来た』

シアンの言葉に奇跡は頷く。

「だから、あっちは今六人しかいない。あいつらを叩くなら今だろうな」

『でも、グリードは予想以上に強い相手だよ?』

「一つ言っておくが、俺はグリードに勝てる自信はある」

「そ、そうなの?!」

奇跡の言葉に私は、目を丸くした。

『確かに、あなたならあの化物と互角に闘えるかもしれないわね』

「互角じゃない。グリードよりも俺たちの力ははるかに勝てる」

ここまではっきりと言いきれる奇跡は、凄い存在なんだと改めて思った。