『今後、リヤンには闘いに参加してもらう』

「えっ……」

『っ!』

リヤンの名前を聞いたシアンは、顔を青くした。

「でも、私にはシアンが……」

『もちろん、シアンをメインにリンクしてもらうつもりだ。だが、いざとなったらリヤンともリンクしてもらう』

「……」

出来ることなら、もう二度とリヤンとはリンクしたくなかった。

あの時、リヤンとリンクした時の記憶は私にはない。

覚えている事といえば、リンクをする前にリヤンと話た記憶と、自分が自分じゃないと思ったことだけだ。

『シアン、そういうことだ。これは、頭の片隅にでも置いておいてくれ』

『……分かってる』

もしかして、シアンの様子がおかしいのはリヤンのことが原因なの?

『それじゃぁ、私は行きますね』

シアンは、一刻も早くこの場から去りたいのか、私たちに背を向けて部屋から出ていった。

「あっ、待ってシアンっ!」

オルドたちに頭を下げ私は、シアンの後を追った。

「待ってよ、シアン!」

私は、シアンの手首を掴んだ。

「シアンどうしたの?様子が変だよ!?」

『……そうかな?』

さっきの表情はどこへ行ったのか、シアンはいつも通りの笑顔を私に向けてくれた。