『ぷ、プライドっ!』

プライドの体中には、包帯が巻かれていた。

右腕に巻かれている包帯には、あの時斬られた傷跡のせいなのか、包帯は真っ赤に染まりあがってしまっていた。

そして、プライドの目を隠すようにタオルは敷かれている。

『プライド……、こんな私を庇ってしまったから……』

全部私のせいだ。

私があの時、プライドだけでも逃がすことが出来ていたら、プライドはこんな大怪我を負うことなんてなかったのに……。

『ごめんなさい、ごめんなさい、プライド』

これじゃぁ、お姉ちゃん失格だ……。

『エンヴィー、詳しく話てくれ』

『アカツキ様?』

『お前たちは、何を見たんだ?』

私は、涙を拭ってゆっくりと起き上がる。

これは、アカツキ様に全て話すべきだ。

だって、私とプライドはもうあの場所には戻れない。

それならお姉様やグリードを助けるために。

私はーー

『私たち、七つの大罪はアクの黒城に住んでいました。黒城では、ある程度の自由は認められていましたが、その中でも、一つだけ通ってはいけない廊下があったんです』

『それは、アクが見られてもまずいものがあったからだろう』

アカツキ様の言葉に、私は頷いた。

『でも、私はルル様のことを報告しようと思って、その廊下を通りました。そして、見てしまってのです』

『いったい、何を見たんだ?』

私は、震える手を掴み、あの時見た光景をゆっくりと言葉にしていく。