『雪菜、傷のことは置いておくとしておいて、体の方は大丈夫なの?』

「うん、なんとかね。それよりシアン」

『なに?』

「シアンたちって、大きくなれたんだね?」

『……この世界にいる時だけよ』

「でも、私たちと同じくらいの大きさで話すのって、やっぱり新鮮だね」

心のなかでシアンと再開した時も、シアンは今見たく大きい姿で待っていた。

でも、普段は小さい姿だから、やっぱりこの大きい姿は新鮮だと思うし、あまり見る機会も少なさそうだ。

私の言葉に苦笑したシアンは言う。

『ごめんね、雪菜』

「なんでシアンが謝るの?」

『だって……』

シアンは、近くにあった椅子に座る。

『だって、あなたの体を傷つけてしまった』

「シアン……」

落ち込んでいるシアンを見た私は、シアンの髪を優しく撫でた。

『雪菜?』

「シアンのせいじゃないよ。気にしないで」

『……』

私の言葉に、シアンは優しく微笑んだ。

「奏佑たちもリンクが出来るようになったし、ここから本格的に闘いが始まる」

『そうだね』

「だから、一緒に闘おうシアン」

『……うん』

きっと、この先にはもっと壮絶な戦いが待ってる。

だけど私たちは決して諦めない。

みんなの未来のためにも――