灯り一つない廊下を歩きながら、俺は笑いを抑えきれずにいた。

『ほんと……、気味が悪いくらいに順調だ……かははは』

廊下に響かないよう声を小さくして笑い、額に手を当てボソリと呟いた。

『さぁ、第2ラウンドと行こうじゃないかシアン』

君がどこまで足掻くことができるのか凄く楽しみだ。

直ぐに終わるなんて面白くもないし楽しくもない。

計画のためにあいつらにも働いてもらっているんだからさ。

『本当にいい駒を手に入れたと思うよ』

七つの大罪は他の妖精たちと違って兄弟姉妹の絆がある。

そんなの俺は馬鹿馬鹿しいと思うけどさ。

『そういう物こそ、ぶっ壊したくなるんだよ』

絆とか、愛とか、希望とか、そういうもの全て、ぶっ壊したい。

そんなもの、全て幻に過ぎないんだから。

『だが、あいつらはまだ使える』

まだしばらくは、俺の言いなりになってもらおうかな。