「その様子じゃ図星らしいな」

「それ以上言ったら、お前に未来はない」

シンクが居ないと撃てない銃だが、威嚇くらいには使える。

それに、こいつらは精霊銃の性能は知らないはずだからな。

きっと今頃は本物の銃だと思っているんだろう。

「分かった。それ以上何も聞かない」

「懸命な判断だ」

俺は、雪南の様子を確認し銃を降ろす。

「あんた、物騒な物持ってるんだね」

「身を守るための物だ」

「それで、あんたはどうするの?」

「……それは」

俺がまずしなければならないことは……。

「シンクを探す。シンクは、必ずどこかに居るはずだ」

シンクは言っていた。

『大丈夫!必ず、また会えるから』

その言葉を信じなければ、シンクには会えない。

そんな気がした。

「なら、私も手伝う」

「はっ?なんで?」

雪南は、立ち上がると俺を見下ろす。

「面白そうだから」

「……」

変なやつだ。

でも、こいつを信用するかどうかは別になる。

「ここ、好きに使っていいよ」

「……はっ?」

「私、一人暮らししててさ、空き部屋はいくらでもあるから」

「……案外、お人好しなんだなあんたって」

ボソッとそんなこと言う。