【奏佑】

「ここは、どこだ?」

俺とオランジュは真っ白な空間の中にいた。

『どうやらオルドが作った空間の中みたいだな』

「へぇ、オルドって空間も作ることが出来るんだな」

『オルドは、人間界と妖精界を繋ぐ扉を守ってるからな。それに、他の扉も管理している』

俺たちは話しながら歩く。

「なぁオランジュ。一つ確認したいんだけどさ、俺がオランジュとリンクする条件ってなに?」

『そうだな。まず俺たちは太陽の加護を受けるんだ』

「太陽の加護?それは、オランジュが太陽の妖精だからか?」

『その通りだ』

じゃあ、それぞれの妖精にちなんだ加護を俺たちは受けることになるのか。

「なら、場所なんてもう決まったも同然だな」

場所は太陽が見えるところなら何処でもいい。

夜以外の場所なら……。

『そう簡単にリンクできると思ったら、大間違いだぞ奏佑』

「え……?」

『まだ条件の説明をしていないだろ?』

あ、忘れてた。

「条件ってのは、太陽が見える場所ってわけでもないのか?」

『それももちろん含まれる。だが、条件は少し違う』

歩き続けた俺たちの目の前に一つの扉が見えた。

『条件は俺たち次第だ』

「それって、どういう事だ?」

条件が俺たち次第ってどういうことだよ?