俺の好きな人は俺の事が嫌いだーー…



恋だと気づいたのはいつだっけ


もう9年も昔の事だ


そんときはまだ幼かった俺、樋口 翔太


現在高校2年生、17歳


普通に高校生活を満喫中



勉強だって、部活だって頑張ってる



だけど、恋に難あり



俺の好きな人は俺の事が嫌いな


幼なじみだ
金森 由紀


それが彼女の名前


小さい頃から家が近くて、よく遊んでた


小さいながら、由紀の事が好きで


由紀といる事が何よりも楽しかった


だからいつも一緒にいることが当たり前だったのに



それが8歳の冬、変わった
俺が友達とサッカーをして遊んでたとき由紀がトコトコ俺のところに来た



普段からおとなしい由紀


俺のところに来ると、少し顔を赤らめて俯き具合になって



「翔くん、これあげるね」


そういって


手作りの男の子のキーホルダーをくれた



嬉しくて嬉しくて受け取ろうとしたときだった


「由紀ちゃんっていっつも翔太のところ来てさーストーカーみたいだよねー」


そう俺の友達が言った