図書室のカウンターに目をやる。

同じクラスで図書委員の二嶋新(ニシマアラタ)くんが、貸し出す本を受け取って笑顔で対応していた。

今日はうちのクラスが担当なのかな、と思った。

二嶋くんはなんだか目立つ。目立つから困る。

わたしがひとりでいるのにも関わらず笑わせてくるからだ。

というのは勿論、直接的なことじゃなく、二嶋くんの発言や彼に対する周囲の突っ込みが的確すぎたりする度、気づいたら心の中で勝手に会話に参戦して気づけばほくそ笑んでしまいそうになるという危険性を含んでいるからだ。

今日の昼休みだって、そうだった。