いきなりの至近距離にあたしの心臓はドクンッと大きく跳ねた。


最近和との会話は増えていて、ドキドキする時間も大幅に増えていた。


「じゃぁ、2人で勉強すればいいじゃん」


結菜がそう言い、ニヤニヤしながらあたしと和を交互に見る。


「できない同士で勉強したって意味ないでしょ」


あたしは慌ててそう言った。


和と2人で勉強なんて、余計に集中できなくなってしまう。


「わからない所とわかってると所を教え合えばいいじゃん」


結菜が更にそんな事を言ってくる。


いやいや、あたしが和に勉強を教えるなんて無理だって。


緊張して日本語もうまくしゃべれなくなりそうだ。


「そうしようか」


和が爽やかな笑顔でそう言うので、あたしは思わず目を見開いた。


「は!?」


「俺と一緒に勉強するのが嫌?」


首をかしげてまるで捨て犬のような表情であたしを見てくる和。


あたしはブンブンと左右に首を振った。


嫌だなんてとんでもない。