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先生から課題という仕打ちを受けたあたしは、休み時間を使って結菜に問題の解き方を教わっていた。
「野乃花が授業中に寝るなんて珍しいね」


「寝てないよ。うつらうつらしてただけ」


「同じようなもんでしょ」


結菜はそう言い、おかしそうに笑った。


「でも、先生もひどいよね。なんてあたしだけ課題なんてしなきゃいけないの」


ブツブツと文句をいいながら難しい公式を頭の中に叩き込む。


「仕方ないじゃん。この問題、次のテストに出るってさ」


「え、そうなの!?」


「先生の言った事本当に何も聞いてないじゃん」


結菜は呆れたようにそう言ったのだった。