それからあたしはいつも通りの1日を送っていた。


今日副担任の先生が死ぬ。


そう分かっていても、決して口にはださない。


もうすぐ始まるテストの憂鬱さと、その後に待ち構えている夏休みの話題で一色になる。


仮に副担任の先生に話しかけられたとしても、あたしはいつもの笑顔を浮かべるだろう。


誰に言っても信じてもらえない。


番号を変える事もできない。


高校2年のあたしはその現実をすでに受け入れ、そしてうまく学校生活に溶け込めるようになっていた。


他人の死に首を突っ込んで孤立するのは、もううんざりだ。