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全校集会は30分ほどで終了した。


校長先生は事故の悲惨さと、命の尊さを語る。


しかし事故の詳細が語られることはなかった。


遠くから通学している生徒の為にバイク通学が許可されているため、配慮したのだろう。


バイク事故だったと知れば生徒の通学などに影響が出ると判断したのかもしれない。


しかし丸山先生の事故の詳細はすでに全生徒たちに知れ渡っていて、バイク通学の生徒たちは一様に青ざめた顔をしていた。


教室に戻り、あたしは大きく息を吐き出した。


すべてを知っていたあたしは校長先生の言葉が必要以上に胸に刺さる。


「大丈夫？」


和に声をかけられてあたしはハッと顔を上げた。


顔が徐々に熱くなっていくのを感じる。


「だ、大丈夫だよ」


「丸山先生が死んだなんて、信じられないよな」


和はそう言い、真剣な表情でうつむいた。


和は丸山先生の事をとても尊敬している生徒の1人だ。


それは相当なショックを受けているはずだ。