☆☆☆
聖也の運転によりバスはゆっくりと動き始めた。
窓の外では困惑顔を浮かべているクラスメートたち。
一瞬、結菜と目が合った。
結菜は混乱の中にも不安が混ざった表情をしている。
「結菜……」
あたしは窓に駆け寄りそうになって、グッと我慢した。
「後悔してる?」
少しバスを走らせたところで、聖也が聞いて来た。
「ううん。どうせ死ぬんなら、やるだけやって死ぬのもいいかもしれないし」
あたしはそう答えた。
雨が降り出して、外はとても視界が悪かった。
そんな中、バスは予定通り山道へと向かっていた。
「ここであたしたち2人が死んで、みんなが生き残る?」
「そうなればいいなって、正直思ってる。でも、俺たちは神様じゃない。だからそんなおこがましい感情は捨てるんだろ?」
聖也にそう言われて、あたしは思わず笑ってしまった。
「そうだったよね。だからわざわざバスジャックなんてしたんだもん」
少し遠くに稲光が見えて、感覚を開けて雷の音が聞こえて来た。
聖也の運転によりバスはゆっくりと動き始めた。
窓の外では困惑顔を浮かべているクラスメートたち。
一瞬、結菜と目が合った。
結菜は混乱の中にも不安が混ざった表情をしている。
「結菜……」
あたしは窓に駆け寄りそうになって、グッと我慢した。
「後悔してる?」
少しバスを走らせたところで、聖也が聞いて来た。
「ううん。どうせ死ぬんなら、やるだけやって死ぬのもいいかもしれないし」
あたしはそう答えた。
雨が降り出して、外はとても視界が悪かった。
そんな中、バスは予定通り山道へと向かっていた。
「ここであたしたち2人が死んで、みんなが生き残る?」
「そうなればいいなって、正直思ってる。でも、俺たちは神様じゃない。だからそんなおこがましい感情は捨てるんだろ?」
聖也にそう言われて、あたしは思わず笑ってしまった。
「そうだったよね。だからわざわざバスジャックなんてしたんだもん」
少し遠くに稲光が見えて、感覚を開けて雷の音が聞こえて来た。