「じゃぁ、聞くけど」


聖也が穏やかな口調でそう言った。


「なに?」


「俺の事、どう思う?」


「どうって……」


その質問に戸惑い、思わず聖也から視線を離してしまった。


その隙に、聖也がグッと身を乗り出してきてあたしの唇にキスをした。


聖也との2度目のキス。


1度目は混乱状態だったからよく覚えていないけれど、今回はその温もりがよくわかった。


とても暖かくて、少し湿っていて、柔らかくて。


胸の奥から熱い熱が込み上げて来るのがわかった。


なぜだか涙が出そうになって慌てて身を引く。


自分の顔が真っ赤になっているのがわかった。


「ごめん、嫌だった?」


聖也が囁くようにそう聞いてくる。


あたしは左右に首をふった。


嫌じゃ、なかった。