「お、おはよう……」


「今日の服すっげぇ可愛い」


和にそう言われた瞬間、顔がボッと燃えそうになった。


そんな言葉を普通にいう事ができるなんて、和ってもしかして馴れてる?


それともあたしにだけの特別な言葉なんだろうか?


後者なら嬉しいな。


そんな事を考えても直接聞く事なんてできない。


今のあたしは緊張で一杯だ。


「今日はどこへ行く?」


そう聞きながら和はコンビニを出た。


あたしはその後追いかける。


「えっと、映画とか、どう?」


「映画? いいね。どんなのやってるの?」


映画に食いついた和にホッと胸をなで下ろす。


暗闇の中なら、あたしの緊張も半減されそうだし。


「恋愛ものと、アクションもの」


「見たい方でいいよ」


スラッとそんな事が言ってしまえる和に、あたしはますますドキドキしていたのだった。