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あたしと和が2人で歩いていると、周囲からの視線を感じた。


和は学年で一番カッコいいから当然の事だ。


あたしなんかと歩いて評判が落ちなければいいけれど。


そんな不安も浮かんでくる。


みんなの視線を感じながらようやく校門を出ると、ひとまずホッと息を吐き出した。


注目されることに馴れていないから、少し疲れてしまった。


「これからどこに行きたい?」


そう聞かれて、あたしは散々考えた結果を口にした。


「雑貨屋さんに行きたいなぁ」


学校の近くにできた小さな雑貨屋さん。


女子生徒たちに人気が高く、1度行ってみたいと思っていたんだ。


和が雑貨屋に入るのは少し抵抗があるかと思ったけれど、男性向けの雑貨も取り揃えていると聞いてここへ行くことに決めた。


「あぁ、あそこか。俺も一度行ってみたかったんだ」


和はそう言い、当たり前のようにあたしの手を握りしめて来た。


突然の事で思わず身を固くしてしまうあたし。


「手、嫌?」


首を傾げてそう聞いてくる和。


「い、嫌じゃないよ」


あたしはブンブンと左右に首を振ってそう返事をしたのだった。