「だと思ってた。あの写真は本物っぽかったけど、恋人ととは違うって感じてたんだ」


「う、うん……」


あたしは頷きながら和から視線を逸らせた。


どうしてだか、後ろめたい気持ちがあった。


聖也との関係は恋人じゃない。


あたしは嘘をついているわけじゃない。


だけど、和には言えない秘密を聖也には話している。


その事が、胸に引っかかっているのかもしれない。


「じゃぁ、放課後どこに行くか決めておけよ」


和はそう言うと、ニコッとほほ笑んだのだった。