しかし、わかったときにはもう遅い。


あたしは金髪おとこに羽交い絞めにされた状態で、モヒカン男が注射器を片手に手を伸ばしてきたのだ。


「やめて……」


自分でも驚くくらいか細い声が漏れた。


しかしその声は車内に笑い声をもたらす要因になっただけだったのだ……。