和の心はあたしから離れていく。


だけど、なんだかもうそんなことはどうでもよかった。


聖也に『親友』と言われたことが嬉しくて、同時にすごく寂しくて。


和への気持ちが一瞬にして曇ってしまった。


「あの写真を見られても、全部が誤解ってわけじゃないし」


あたしはそう言い、和を見た。


今のあたしは中途半端だ。


和でもない、聖也でもない。


そんな気持ちで礼を止めることはできなかった。


聖也はあたしの言葉の意味を少し考えて、そして頬を赤らめたのだった。