本当なら今すぐ礼に怒鳴り散らしてやりたい気分だった。


自分の立場を利用して好き勝手しているだけのくせに。


自分だけじゃなにもできないくせに。


そんな言葉が喉まで出かかり、必死で抑え込んだ。


「じゃぁね」


礼はそう言うとあたしと結菜に手をふり、和と2人で行ってしまったのだった。