「なんなんですか!」

家に着いた時、
私だけ呼び止められた。

「怒んないでよ。
弥生ちゃん」
となれなれしく呼ぶ。

「で、なんですか。
話って」

「冷たいなあ。
ま そこも可愛いケド」

少しドキッとしてしまった自分を蹴りとばしたくなった。
「君達は養子縁組してるから取りあえずまだ家族なんだ。だから聞く義務はあるよ。」

「離婚しようとしてた矢先にアイツが死んだんだよ。」

「自殺だと?」

「まぁ……
でもアイツは誰にだって憎しみを植え付ける奴だから、敵はたくさんいるでしょ。」