教科書はギザギザにやぶれ、ノートには汚い文字がたくさん書かれていた。

ドサッ


「ゆりかっ!」

ゆりか、しっかりしてよ。

「葵、怖いよ。誰⁉︎こんなことしたの。助けてよぉ。」


そう、泣き叫び震えるゆりかを支えていると先生がこっちにきた。


「よし、河野お前阿久根を保健室に連れてってやれ。仲良いのお前だろ⁉︎」

「はい。分かりました。じゃ、ゆりかいこ⁉︎立てる⁉︎」


「…うん。」



「ちょっと待ってください。この教室をこんなにぐちゃぐちゃにした人、たぶん葵ちゃんですよ⁉︎私、今日1人で教室にいるの見ました。」


どこからか、大声が聞こえてきた。



そう。美緒ちゃんだった。