「夏樹、だったな。お前秋奈と同級生なんだろ?高校はどうすんだ」
「え、が、学校ですか…。何にも…」
中学にすら行ってねぇのに、高校なんて…。
「なら、秋奈、瞬桜と同じとこ行け」
「え!?」
「学費は、貸しといてやる。ちゃんと返せよ」
「え、あ…でも俺なんか」
「それやめろ。やってもねぇのに諦めんなよ。1か月で覚えろ。それまではバイトもしなくていい。勉強漬けだ」
俺の不安なんか何でもないというように言って、おじさんは笑う。
中学の制服を着て、浮かれてた過去を思い出す。
ずっと憧れて、楽しみだった。そんな気持ちを思い出してしまう。