「な、バカ何言ってんだよ秋!!」
男の方は声を荒げてる。
まぁ、彼女が他の男に抱かれてもいいとか意味わかんねぇこと言ったらそうなるわな。
そして女の子の方は何呆けた顔してんだよ。
「え?」
「…へぇ、度胸あるんだ」
「てめぇ!本気にすんじゃねぇよ!!」
茶化すように言えば、男の方がかみついてくる。
なんだろ。この子、すげぇ面白い。弱そうなのに、結構強いんだな。
引っ張れば、結構素直について来る。
「でもまぁ、せっかくだから遠慮なく」
「な…てめぇ!ふざけんな!!」
「え、ちょそっちじゃない!」
公園の外まで引っ張って、歩き出そうとしたらいきなり止められる。
え、そっちじゃないってどういうこと?
「私の家、あっち…」
「へ?」
「…秋、お前あほか?」
「何が?」
…この子、もしかして。いや、まさか…。
でも、あぁ~。なんだこれ、調子狂ってきた…。
女の子は首をかしげて、俺と男に手掴まれたまんま歩き出した。