「あいつらはヤバい。俺らが止めてる間に警察呼んで来い」

「あきなっち、行くよ!」

「秋奈!ここから隣の家に移って逃げて!!」

「で、夏樹は居たの?」

「秋奈に触るな!!」

「え、リッカ…。へぇ、キミかぁ。俺らの邪魔してくれたの」

「夏樹の居場所を吐け。痛い目合わねぇとわかんねぇか?」

「夏樹の居場所。そいつが死んでもいいのか?」

「逃げてるだけか?あ!?」

「夏樹の居場所を吐け」


 めまぐるしく変わっていく人と景色。

 頭の中を駆け巡った映像は不意に止まって、逆光を背にして振り返った夏がこっちを見て満面の笑顔を見せる。


「じゃあな、秋奈」