つぎの日から、
あたしは誰も部屋に通さなくなった。



唯一、看護師と主治医だけ。



「沙稀ちゃんー?食べないとダメだよ?」


「うん、あとで食べる」



自分自身で
歩けないということを認めたくなかった。


現実なんてみたくない。