「1つ言えるのは……
沙稀はもう歩けないかもしれない。」



そう言った途端に志稀ちゃんは全身の力がぬけたみたいに崩れ落ちた。


そして、泣き始めた。



「他は……、1つじゃねーんだろ?」


「あぁ、記憶障害も言われたよ。」


「お姉ちゃん、あたしのこと覚えてないかもしれないの?」


「それは沙稀が起きねーとわかんねぇらしい
ただ、このまま目を覚ませないかもしれないって言われたよ。」