でも、どうしていじめられてるのかは
どれだけ考えても分からなかった。

周りを見るといつもと変わらない光景だった。
ただ一つ変わっているとしたら
私が最初から存在してなかったかのような雰囲気だったことだけ。
本当にあとは全く同じだった。

なぜそう思ったかというと
いつもなら朝、教室に入ると
挨拶を言い合うし、私の親友の空川由里子(そらかわゆりこ)
が近付いてくる。
でも今日は誰も私に話しかけてこないし私のことを誰も気にしていない。

たとえいじめられてるとしても悪口くらいは言われるはずだ。

それさえもないからやっぱりみんなの中で私の存在自体を消されてるとしか
考えられない。

そう考えるとまだ悪口を言われていたほうがましだった。