伊坂くんは車の中で何も聞いて来なかった…




ほのかから少し聞いてるらしいから、気を遣ってくれてるのかな…





漣「そろそろ、着きますよ?」


弥「ぅん」






ーーガチャーー



漣「どうぞ、コーヒーでいいですか?」


弥「ぅん、ありがとぅ…」


漣「で、話って?」


弥「私の昔の話。ほのかから少し聞いてると思うけど…全部話そうと思って…」


漣「はい、慎一さんと言う人との事を…」


弥「長くなるからね?…

私と慎一は付き合ってたのは知ってると思うけど、私ね…―――――






漣「えっ…」









こんなにも好きなのに、好きな人の過去は変えられないんだ…



人間って無力だな…



人間というより、僕が無力なのか…