明日がどの学校も入学式という日に、孤児院の前に5歳の女の子が立っていた。

つまり、その子は捨てられたのだ。

真っ黒な肩で切りそろえられた髪に、どこか寂しげで、でも、挑むような目をもった女の子。

きている服はボロボロで…

何より、捨てられ方がわたしと同じだった。

わたしもの時期、そして、ちょうどまだ5歳の時、この孤児院の前に捨てられたのだ。

今でもはっきり覚えている。