また、同じ夢を見た。

あの頃の記憶がよみがえってくる。

わたしを捨てた大嫌いな親たち

あの人たちのせいで、きっとわたしはこれから先ずっと、人を信じることができない。

それじゃダメだってわかってるのに。

今まで、ずっと1人でいいって思ってた。

でも、心のどこかでは寂しかった。

寂しくて、悲しくて不安だらけだった。

それでもわたしはその気持ちを隠した。

1人で生きると決めたと言い聞かせた。

でも、そんな時。

音羽。

君が現れた、わたしの前に。

君はわたしにそっくりだった。

顔がとかじゃなくて、この孤児院に来た理由が。

そして、ここに来た年齢が一緒だった。

わたしは君を放ってはおけなかった。

…違う。

君にわたしみたいになってほしくないと思ったんだ。

だから、わたしは音羽の面倒をみることに決め、(高校生からは必ず小学生以下の子供の面倒をみな

ければいけない。)音羽を救うと決めた。

でも、それは違ったのかもしれない。

音羽はわたしにたくさんのものをくれた。



ちょっと長くなるかもしれませんが、わたしと音羽の過ごした宝物の日々の話を聞いてください。