そう言った途端。

「!!!!!!!!」

ニコライのM4カービンの早撃ちが、ロスタムの左腕を撃ち抜いた!

「これはバニングの腕を撃った分だ」

いつもの冷徹な表情に戻り、告げるニコライ。

「家族の分はまだだからな。後ほどキッチリと請求しに行く。私は世界中のテロリストどもを相手しなければならない忙しい身なのでね。ここで失礼する」

ロスタムの目の前で、彼は踵を返す。

ロスタム一味の兵士達の軍靴の音が近付いてきている。

長居は出来ない。

「く…」

ロスタムは撃たれた左腕を押さえたまま、歯噛みするしかなかった。