怒りに沸騰していたニコライの表情が、少しずつ緩む。

そして。

「Disposableのリーダーは、随分と人使いが荒いようだ」

笑みを浮かべるニコライ。

「ヒューによく言われる」

バニングも笑う。

バニングの手を借り、立ち上がるニコライ。

その蒼い瞳でロスタムを一瞥し。

「ここで脳味噌をぶちまけてやりたいのは山々だが、『リーダー』の命令なんでね。失礼させてもらう」

そう告げるニコライ。

「いいのか?」

ロスタムは銃口を向けたまま威嚇する。

「ここで殺しておかなければ、二度とチャンスは訪れないぞ?」

ニヤリと笑うロスタム。

「お前の大切な家族の仇が討てないまま、俺は貴様の手の届かない場所へと行ってしまうぞ?」