『それじゃあ…伝言は伝えたの』

早々に交信を終了しようとするコートニー。

「ああ、ゴーストによろしく伝えてくれ。今度一緒に飲もうってな」

『…ゴーストももう歳なの。あんまり飲ませないでほしいの』

そう言って無線を切るコートニーは、まるで普通の家庭の、父の体を心配する娘そのものだった。

俺達もそういう歳か…。

密かに苦笑いしつつ、バニングは操縦桿を握り直した。

まだまだロシアまでは遠い。