『大統領を拉致したテロリストは、モスクワから300キロほど南のウクライナとの国境付近に潜伏している可能性が高いらしいの…』

14年のウクライナ騒乱以来、あの周辺は混乱を極めており、そんな情勢ゆえかテロリストが頻繁に出入りしていてもおかしくない。

中東同様の火薬庫だ。

「成程な。あそこら辺りなら、何がいても驚きゃしない…テロリスト一味に何か心当たりは?」

『私は貴方達の情報屋じゃないの…』

冷たい受け答えをするコートニー。

どうやら彼女は、Disposable…特にバニングにはいい印象を持ってはいないようだ。

「おいおい…ジャングルでお前の恋人を痛めつけたのをまだ根に持っているのか?あれは不可抗力だ」

『どうだか…わかったものじゃないの…』

拗ねるコートニー。