もし命を顧みず、テロリストがチェルノブイリの施設にロケット弾でも撃ち込んだならば。

その爆発は、ロシア全土、下手をすれば世界規模の放射能汚染を引き起こすかもしれない。

ここはそんな場所なのだ。

にもかかわらず、誰もこの区域の警備は出来ない。

勿論封鎖はしている。

だが、それ以上の措置は出来ない。

警備する者もまた、生身の人間だ。

放射能に晒される事は死を意味する。

それを恐れないのは、狂信的な『何か』に縋り付いて行動するテロリスト達だけだ。